カルメルの霊性 神と親しく生きるために(22)

2012年2月21日

 

死の宣告を 主よ、十字架

あなたはどのように受け止められたのでしょうか。

あなたは「いのち」であり、いのちを与えられる方。

イエスの体は震え、魂も打ち震えています。

「いのち」である方が、死の宣告を聞かれるとは・・・

全能なる神が、いくら自ら望まれたとはいえ、

現実に恐れにおののく人性を持っておられるとは。

死の宣告を前にして、確かにあなたは震えておられる。

 

死とは、

聖母マリアが与えられた体と、聖霊の与えた魂が分かたれること。

もちろん、神性は常にあなたの体と魂に留まっている、

でも人としての魂と体は別れてゆく。

 

この死の時は わたしたちにも訪れ、その時 魂と体は離れてゆく。

イエスよ、あなたが「その時」震えられたように、

わたしたちも死を前にして、身震いする事でしょう。

あなたは「いのち」であり、わたしたちは自分の生命を愛しているからです。

あなたの死の功徳により、わたしたちにも死を受け入れることを教えてください。あなたも死を受け入れられたのですから、

死の本当の姿を見ることができるようにしてください。

 

十字架上の死

「すべては成し遂げられた」。「父よ、わたしの霊をみ手に委ねます」

・・・・・・そして、息を引き取られる。

イエスよ、あなたの最後の息を頂き、その行方を追い、

その息吹にのって父のもとに行きたい。

わたしの魂も、あなたの息吹に運ばれてゆきますように。

わたしの魂があなたの苦しみにより、大きく広がり、

豊かな実りをもたらすものとなりますように。

神の息吹、イエスの息吹、

受肉されたみことばよ、その息吹をいただきたい、自分のものとしたい。

        

 ~尊者マリー・エウジェンヌocdの十字架の道行きより~

よい四旬節を・・・