・カルメルの霊性・ 日々神と親しく生きるには 2017年3月

2017年2月28日

呼ばれています 「聖なるもの」になるように

 

3月

 

主は わたしを愛し

わたしのために

身をささげられた  ガラ 2・20          

 

 

3月1日は「灰の水曜日」、4旬節がはじまります。「あなたはちりであり、ちりにかえっていくのです」、または「回心して福音を信じなさい」と、一人ひとりの頭に灰をかけ、司祭は回心を促します。復活祭(4月16日)までの40日間、十字架上の死へ向かうイエスの道のりを私たちも日々の生活でともに歩むよう招かれています。

私たちはこの世に生きる限りみな苦しみからまぬがれることはできません。どんな生活様式、生活状況の人にも例外なく苦しみは付きまといます。そして私たちはその苦しみからできれば逃れようともがきます。「キリストの苦しみを身に帯びたい」と願っていた三位一体の聖エリザベットは、どのようにしていたのでしょう。「十字架の前に立ち留まり苦しみだけを見つめてはいけません」、あまりにも自分の苦しみばかり見つめすぎると、≪悲劇の主人公≫に自分を仕立ててしまいます。「苦しんでいることを思わないで、苦しむことを望む」聖エリザベットは、自分を忘れることの大切さを教えてくれます。

日々の生活の中で具体的に神の愛に応えることはそれほど簡単ではありません。これは誰もが体験していることで、聖エリザべエトも例外ではりませんでした。

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「少しばかり疲れを感じるとき、私は、まず十字架に掛けられた方を眺めます。キリストが私のためにそこまで身を任せられたことを考えますと私も主のために自我を乗り越え、主が私のためにしてくださったことに、ほんの少しでもお返しすること以外何もできないように思われるのです。」*

伊従 信子(いより のぶこ)
ノートルダム・ド・ヴィ

*『神はわたしのうちに 私は神のうちに』伊従信子著、聖母の騎士社