信仰年にあたって、
「信仰の創始者また完成者」(ヘブライ12・2)である
イエス・キリストに目を注ぎましょう。
愛のよろこび、悲惨な苦しみと痛みへの答え、人から受けた侮辱を赦す力、
そして、死の空虚に対するいのちの勝利――人の心のあらゆる不安とあこがれは、この方のうちに満たされます。
~教皇ベネディクト16世『信仰の門』13~
わたしたちは様々な事柄に振り回され、どうしようもなく自分自身の深みで求めているものから切り離されてしまいます。ときには闇がわたしの上に鉛のように重く覆いかぶさってきます。そのようなことをすべて越えて、自分の深みに入りたいのに。
「イエスを一目見ようと探す」ザアカイのように神に立ち返りたい。
わたしは自分の存在の深奥で愛を再び見出したい。
それには時としてわたしを面食らわせ、不条理としか思えないこの地上の生活で、「今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい」ルカ19・1-10と言われるイエスを受け入れねばなりません。
伊従 信子(いより のぶこ)
ノートルダム・ド・ヴィ