三月の第一週の水曜日は灰の水曜日。今年もまたコロナ禍で四旬節を迎えます。この〆切原稿の日のイエスの言葉
「私の後に従いたいものは、自分を捨て、 自分の十字架を背負って、私に従いなさい。」
「でも…それは難しい」と思う。日々自分の弱さを感じながらも、聖霊の導きに生きていたテレーズ。そのテレーズの姉セリーヌへの言葉
十字架を担えば 途中でくじけてしまうと恐れるのですか?
イエスさまもカルワリオへの道すがら 三度も倒れました。
必要なら百度でも倒れ さらに勇気を込めて立ち上がり
主への愛を証明したいと思いませんか? *₁
イエスは、こうして歩んでいかれる。
あざけりはやむことなく
兵士達の暴力もやむことはない。
ところが そこに 一人の勇気ある女性があらわれる。
家から出て 近づくことができないため
イエスに布きれをなげてよこす。
イエスは その布を拾い 顔と手をぬぐわれる。
血と汗にまみれた その顔を。
布は 女に返され 女は 宝物のようにその布を持ち帰る。
家に帰ってみると 布には イエスの面影が写しだされていた。
それが、女の勇気ある行為 愛のわざの報い。
イエスよ 私たちのうちにも、あなたの面影を刻み込んでください。
愛と苦しみの面影を。*2
その時 聖母はなおも十字架の下に留まって、
おん子のように苦しむことを私に教えられます。
そして 聖母のほか誰も聞き取ることのできなかった
主の魂の最後の歌を 私に聞かせようと望まれます。*3
伊従 信子(いより のぶこ)
ノートルダム・ド・ヴィ
*₁「弱さと神の慈しみ」 サンパウロ 伊従編訳
*2 マリー=ユジェーヌ神父ocdの十字架の道行き
*3「いのちの泉へ」三位一体のエリザベット ドン・ボスコ社 伊従編訳