幼きイエスさまが欲しがるプレゼント

2020年12月24日

クリスマス前夜の幼きイエスと聖ヒエロニモの会話:*2

幼子:   「ヒエロニモ、わたしの誕生日に何を祝ってくれる?」

ヒエロニモ:   「訳し終えたあなたのみ言葉を!」

幼子:     「ちがうよ、(聖書の翻訳のお祝いではなく)欲しいのはそれではないよ」・・・

ヒエロニモ:   「では、聖なる幼子よ、あなたが望まれもしないないことのために、わたしは40年という長い年月を費やしたとのですか。…あなたが望まれるのは貧しい人たちへの施し?断食?隠遁者になること?」と問いただします。 

幼子:   「違う、それではない・・・。」

ヒエロニモ:   「わたしは持っているものすべて、わたしのすべてをあなたに差し上げます。」

幼子:   「それもいいけど・・・」。

ヒエロニモ:   「聖なる幼な子よ、わたしはこれ以上なにもあなたに差し上げるものはありません。いったいお誕生日に一番あなたを喜ばせるものって何ですか。」

幼子:   「・・・約束してくれるかい、ヒエロニモ」

ヒエロニモ:   「主よ、もちろん・・・」

幼子:   「では・・・お前の罪をおくれ…すべての罪を・・・」

ヒエロニモは困惑して尋ねました。   「主よ、わたしの罪を一体どうなさるのですか。」

すると幼子は   「お前の罪をおくれ、罪を全部赦したいんだ。」

この救い主イエスの答えに、ヒエロニモは愛すべきイエスへの愛と喜びのうちに涙しました。        

日々の忙しい生活のなかでも、「真のいのち、救い主イエスの誕生」を聖マリアとともに待ち望み、希望にあふれた降誕祭をお迎えください。

伊従 信子(いより のぶこ)

ノートル・ダム・ド・ヴィ

*1  「いのちの泉のほとりにて」 ドン・ボスコ社  伊従信子
*2 テレーズの姉レオニーが毎年待降節に読んでいた幼子と聖ヒエロニモとの会話(伊従編訳)