・カルメルの霊性・三位一体の聖エリザベット (祝日11月8日) 伊従信子 2019年11月

2019年11月7日

台風、暴風は無残な「傷跡」を残して去っていきました・・・
美しい秋の日々はどこかに姿を消してしまったようです。
自然災害も実は、私たちの日々の生き方と関連していることを自覚させられる日々でもあります。

11月、教会では古くから死者の月として家族、知人、友人・・・そしてすべての信仰の「先輩たち」を思い出し、祈りにおいて交流することになっています。
三位一体の聖エリザベットはリジュの聖テレーズとほぼ同時代を生きました。初聖体の日に自分の名エリザベトが「神の家」であることを知ってから、神の内在の神秘をひたすら生き、26歳で帰天する前に「わたしの一生に太陽の光がさんさんと注いでいたのは、“心の深みに住まわれる神”と親しくしていたからでした」という言葉を残しています。日々の生活の中では、どのように生きていたのでしょうか。

「心の表面を通り過ぎていくものは、それほど重要ではありません。私たちは心のうちに住んでおられる、愛する方を信じているのですから。」

死への旅の同伴者であることをたびたび語っていました。

「主のみがこの大きな死への移行に際して、私たちに付き添い助けてくださることができるのです・・・魂が体を離れると、一生を通して私のうちに住まわれともにいてくださったにもかかわらず顔を合わせて正視できなかったその方を、自分のうちにベールなしで見ることができるので。・・・神は私たちをいつもみじめさから救い出し、赦すためにわたしたちのうちに住まわれていることを思い出すと本当にためになります。」*70p

聖エリザベットに助けられて、神とさらに親しく生きる日々でありますように。

伊従 信子(いより のぶこ)
ノートル・ダム・ド・ヴィ

*「神はわたしのうちに、わたしは神のうちに」伊従信子、聖母文庫、聖母の騎士社