私にとって祈りとは、心のほとばしりであり、天に向ける単純な まなざしです。また、喜びのさなかにあるときと同じように、試練のさなかにも上げる感謝と愛の叫びです。つまり祈りは、私の心を晴れ晴れと広げ、私をイエスさまに一致させる、何かしら偉大で超自然的なものです。
リジューの聖テレーズ(自叙伝 原稿Cより)
念祷とは、神に注がれた まなざしであり、これこそ、本質的なことである。誠実と愛をあらわすために、力も弱さも、乾燥も慰めも、放心も眠りも、ことどとく利用して、神にまなざしを向けることである。これは神から人へ降り、再び源である神へと さかのぼる愛の動きである。そしてまた、人間の本性的弱さと不安をとおして、幼子のように貧しく素直になって、神のもとにじっと留まり続ける生き生きとした信仰の働きである。
福者幼きイエスのマリー=ユジェーヌ神父
(『わがテレーズ愛の成長』原題:Ton amour a grandi avec moi より)