・カルメルの霊性・ 日々神と親しく生きるには11月

2015年10月26日

教会典礼年の最後の月 -11月- 

 

秋の日の散策

        

 

 

 

 

 

このページが繰られる頃には、朝夕の冷え込みとともに自然界は彩られ秋の饗宴が繰り広げられていることでしょう。さまざまな虫食いの葉は一つとして同じではなく、同じ樹からの落ち葉とは思えません。かさかさとそんな落ち葉を踏みながら思います・・・二人として同じ人間もその人生の歩み方もなく、「虫」に食われた痕もそれぞれ・・・そんな違ったわたしたちを一人ひとり神さまはいとおしんでおられると。

諸聖人の祝日にはじまる11月は、教会の伝統では死者のために祈る月とされています。そして典礼では終末に関する朗読が続き、教会の暦は年末となります。死者の月にすでに先立たれた方々に思いをはせ、祈るとき三位一体のエリザベットの言葉が思い出されます。わたしたちの日々の生活が神との親しさを生きるときとなりますように。

 

 エリザベト

 

 

 

 

 

天国はわたしたちのうちにあります。なぜなら、至福直観の光のうちに栄光を受けている人々を満たしてくださる同じ方が、信仰と神秘のうちにこの地上でご自分を与えてくださるからです。わたしは地上に天国を見出しました。天国、それは神ご自身であり、神はわたしのうちにおられるのです。
~三位位一体のエリザベト~*

 

伊従 信子(いより のぶこ)

ノートルダム・ド・ヴィ

 

*『神はわたしのうちに わたしは神のうちに』聖母の騎士、聖母文庫