今回は2014年10月22日に掲載しました 『神と親しく生きるには 11月』をご紹介します。執筆者:伊従 信子(ノートルダム・ド・ヴィ会員)
何ごともあなたを乱すことなく
何ごとも恐れてはならない
すべては過ぎ去る
神のみ変わらず
忍耐はすべてをかち得る
神とともにある者には
何も乏しいことがない
神のみで足りる
~アビラの聖テレジアのことば~
11月は諸聖人の祝日ではじまり、翌日は死者の日を祝います。美しく色づいた自然界も徐々にその色あいを失せていき全てには終わりがあることを無言のうちに語っているようです。
教会の伝統では死者の月とされている今月の最後の日曜日は「王であるキリスト」の主日となっています。教会の暦ではすでに年末!そして救い主の到来を待つ待降節がはじまります…
「すべては過ぎ去る 神のみ変わらず」と多くの方々の心をとらえるマドレ・テレサの祈りが響き渡ります。「すべては過ぎ去っていく、でも真の命は変わることがない」との信仰がキリストを王として仰ぎ、新たなみ国を信じ、希望します。
この希望のうちに、すべての困難・苦しみを耐えて日々の生活を生きることができますように。過ぎ去っていくものを追い求め、握りつかもうとする代わりに、空の手でしかと神のみ手を探し求めることができますように。
「神のみで足りる」とは神以外のすべてを失うのではありません、すべてを神のうちに見出すことではないでしょうか。神のみ手のうちにすべてを引き寄せるのです・・・
日々の苦しみだけでなく、喜びも、家族、友人、知人、病人、全世界の嘆きも神のみ手に託しましょう。リジュ-のテレーズの「私を引き寄せてください」とのあの祈りとも符合します。11月の年末に向かう日々、新しい年への希望を神のみ手に託しましょう。